スーパーでお肉のパックを買うと、赤い汁が溜まっていることがありますよね?
よく、”鮮度が落ちてる” “旨みが落ちてる”と言われたりしますが、本当なのでしょうか?
また、この汁の成分の “ミオグロビン“とはどういう成分なのでしょか?
赤い汁は血ではなく、ミオグロビン
よく勘違いされるのは、”この赤い液体は血でないか”ということ。
これは間違いで、市場の生肉は既に血抜きが施された状態なのです。
もし血が残っていた場合でも、黒く固まってしまうため、赤い汁は血ではないと分かりますね!
じゃあこの赤い液体は何の色なのか?
これが 筋肉などに含まれる “ミオグロビン“によるものなのです!
お肉が赤いのも、この成分によるものです!
ちなみに似たような成分で “ヘモグロビン“というものがありますが、こちらが血液に含まれる赤い成分です。
というわけで、肉の赤い汁は血ではなく、お肉そのものの成分ということになります!
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ミオグロビンってどんな成分?
ミオグロビンは、ヘム鉄を含むタンパク質です。
ヘム鉄というのは鉄分の一種ですね。
ヘモグロビンが酸素を運搬する働きなのに対して、ミオグロビンは酸素を貯蔵する働きがあります。
そのため、酸素を多く必要とする哺乳類に豊富に含まれています!
ほとんどの動物の生肉が赤いは、このたんぱく質が赤い色素を持っているためです。
生肉の鮮度が落ちると、色が茶色っぽくなることがありますよね?
これは、ミオグロビンが長い間酸素に触れることで”メトミオグロビン“というものに変化するからです!
というわけで、肉の色はミオグロビンに大きく左右されているということになります!
病院の診断でミオグロビンの量を見られることがありますが、これは心筋梗塞に関連してくるからです。
心筋の壊死した場合、血液中にミオグロビンが放出されるので、その量を見ているわけですね。
赤い汁が出ていると、旨みが落ちてる?
赤い汁の正体は”ミオグロビン“だという説明をしました。
しかしなぜミオグロビンが水分となって出てきてしまうのでしょう?
赤い汁が出る理由
特に、冷凍された肉や魚を解凍したときに多く出てきますよね?
それは、ミオグロビンを含んだ肉の水分が凍ることによって膨張し、細胞膜を破壊してしまうからです。
そして、細胞膜からミオグロビンが放出されて、水分と一緒に溢れ出す…
これを “ドリップ” といいます。
旨みはどうなる?
ドリップすることによって、肉汁が水分や脂分が流れ出てしまいます。
ということは…?
赤い汁が漏れてる = 肉の旨みも漏れてる
はい、結論が出ましたね!
なので、スーパーでお肉を買う際には、赤い汁が漏れていないものを選びましょう!
まとめ
- 市場の生肉は血抜きされているため、赤い汁は血ではない
- 肉が赤いのも、汁の色も全てミオグロビンによるもの
- ミオグロビンは体内の酸素を貯め込む働きがある
- ミオグロビンは時間が経つと茶色く変色する
- 赤い汁が出るのは、細胞膜が破壊されてミオグロビンが肉汁と一緒に流れ出ているため
- 赤い汁が漏れているということは、旨味も漏れている
自分で調べていてとても勉強になりました!
皆さんも是非、この知識をスーパーでの生肉選びや、調理に役立ててくださいね!
それでは、最後まで見ていただきありがとうございました!
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