日本のことを “黄金の国ジパング” とマルコポーロが紹介してから700年。
日本には今も金を産出し続ける金山があったのです!
それが、鹿児島県の “菱刈鉱山”
一体どんな金山なのでしょうか?
また、500年前から伝わる”灰吹き法”とはどんな精錬法なのでしょうか?
菱刈鉱山 (ひしかりこうざん)
出典:http://www.smm.co.jp/corp_info/domestic/hishikari/kyoten.html
菱刈鉱山は日本最大の金鉱山です!
菱刈鉱山の場所は、鹿児島県伊佐市の菱刈地区に位置しています。
1981年に新たな鉱脈が見つかり、1985年から “住友金属鉱山”という企業が採掘を行っています。
↓の動画は菱刈鉱山の採掘現場紹介動画です。
かなりザックリした内容になっていますが、サクッと見れるので是非ご覧になってみてくださいね。
金の埋蔵量どれくらい?
・菱刈鉱山で採掘した1トンの鉱石には、平均が約40グラムの金が含まれています。
えー、1トンでたったの40グラムしか取れないのかよー。
と思うかもしれませんが、実はかなり破格の数字なのです!
というのも、世界の平均含有量が約3〜5グラムなのです。
10倍ですよ!10倍!
菱刈鉱山が世界に誇れる金山だというのがよくわかりますね。
そして菱刈鉱山は年間で7トンの金を産出しています。
現在、金のレートは1グラムで約4500円なので、7トンだと…315億円!?
す、すごい金額です…!
さらに、2012年に新たな鉱脈が30トン見つかったらしく、金の推定埋蔵量は約180トンと言われています。
お金に換算すると、 8100億円が眠ってることになります!
恐るべし、菱刈鉱山。
灰吹法
戦国時代の1533年に導入された精錬方法で、導入後は飛躍的に金・銀の産出量を増加させました。
いったいどんな精錬方法なのかを、見ていきましょう!
灰吹法とは、簡単に説明すると
金銀が含まれた鉱石に鉛を加えて溶かし、金銀だけを抽出する方法です。
灰吹法の工程は以下の通り。
- 鉱石をかなづちで砕いて細かくする
- 砕いた鉱石に鉛を入れて溶かす
- 貴鉛(金や銀と鉛の合金)ができて、不純物が浮いてくるので取り除く
- 貴鉛を灰の上で熱し、鉛が灰に吸収される
- 金銀だけが残り抽出完了
灰吹法は、鉛が金銀と結合しやすい性質をうまく利用した方法なんですね。
詳しい工程は下の図をご覧ください。
出典:http://www.town.minobu.lg.jp/kinzan/tenji/haihuki.html
灰吹法に似た精錬方法で 、“アマルガム法” というのがありますが、こちらは
水銀に金鉱石を混ぜ、水銀が蒸発するまで加熱して金を抽出する
という方法になります。
ただしこちらは、水銀中毒などが問題となりますが…。
まとめ
- 鉱石1トンあたりの金の含有量が40グラム(世界平均は3~5グラム)
- 年間で7トンの金がとれる
- 新たな鉱脈での金の推定埋蔵量が約180トン
- 灰吹法は、金銀が含まれた鉱石に鉛を加えて溶かし、鉛を灰に吸収させて金銀だけを抽出する方法
日本一の金山を誇る “菱刈鉱山” のすごさを理解して頂けたのなら光栄です!
1月24日放送の『ザ!鉄腕!DASH!!』で、
”100キログラムの石から金はどれだけ取れるか!?”
という企画をやるみたいですが、単純計算でだいたい4グラムぐらい取れるかな?
結果が楽しみですね!
それでは、最後まで見ていただきありがとうございました!
[…] 鹿児島県の菱刈鉱山は日本一の金山!!灰吹法ってどんな精錬方法なの?? ̵… […]