残暑も過ぎれば本格的な秋が到来します。秋といったら味覚の代表格『松茸』を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?そんな秋食材の代表格松茸について今回は産地や値段の違いについて調べていきたいと思います。
中国産松茸と国産松茸の見分け方は?
松茸といったら味もさることながらあの芳醇な香りも魅力の一つです。
ですが中国産松茸において、よく言われるのが「なんか臭い」ってことです。
これは結局、中国産の松茸は輸入の間に、香りが抜けてしまい何だか別物の茸になってしまうらしいです。
そしてそれをカバーするために、人口香味料などで補いスーパーでは出回っています。
つまり中国産の多くのものは、松茸の香りがせず、‟松茸風味の茸”となってしまうわけです。
そしてもう一つは他には、かさが開いているかどうかです。
かさが開いていると香りの抜けるスピードが早いため、あまり輸入品として扱われる確率は低くなります。
松茸のかさが開いていて、ニオイがしっかりすればほぼ間違いなく国産でしょう。
(出典元:http://nishita.jp/wp-content/uploads/2015/08/1440642750961.jpg)
(出典元:https://www.hankyu-dept.co.jp/hkhsfile/uploadfile/20150819121648_15991216.JPG)
中国産松茸と日本産松茸、相場の違いは?
中国産松茸は、インターネットショッピングでは相場100グラム辺り2,000円程でした。
そして国内産の松茸は、インターネットショッピングでは相場100g辺り8,000円程と中国産の4倍以上値段の開きがあります。
ではなぜこんなに松茸は高いのか?
まず松茸は、シイタケやブナシメジ、ナメコ、マッシュルームなどのように人工栽培することが出来ません。
キノコにも大きく二種類のものがあり、朽ちた木材などから栄養をもらって成長する腐朽菌と、生きた木の根などに寄生して共生する菌根菌とありますが、上記のような市場に出回っているおなじみのキノコは腐朽菌です。
腐朽菌の栽培は比較的容易で、切った木に菌を植え付けたり、オガクズを固めた菌床を作れば人工栽培することが出来ます。
しかし、生きた木の根などに寄生して成長する菌根菌はなかなか人工栽培することが出来ず、自然に生えているものを採取しないと市場に出回りません。
松茸は菌根菌で、主にアカマツと共生して成長するため人工栽培できないでいます。
人工栽培できれば安く出来ますが、天然のものを採ってくるので収穫等が不安定でどうしても価格が高くなってしまいます。
次に求める人が多いということもあります。
松茸は味が淡白なキノコなので、美味しいかどうかは個人の感覚によりますが、香りは良く、歯応えも抜群で、癖が無いため万人に受け入れられます。
もっと旨いものは他にあっても、食べたいという一定の需要があるため価格は下がりません。
次に、採れないということがあります。
これが一番高い理由なのですが、人工栽培できない上に求める人も多く、その上採れなくなって来ているので高くなるのは必然的といえます。
ではなぜ採れなくなっているかというと、地球の環境の悪化もありますが、やはり松茸が生えるような山が昔のように人間に利用されなくなったことによる荒廃が原因です。
昔のように人間が生活のエネルギー源として山を使っていたなら、松の生育に適した環境になり、松茸も大発生したのですが、山を使わないと(手入れしないと)松は枯れていくし、松茸も出なくなってしまいます。
松茸の価格が高いのは傘が開く前のつぼみなので、高く売ろうとつぼみで採られます。
つぼみだとまだ胞子(種)が蒔かれていないため、松茸も子孫をのこせなくなっていったということもあります。
以上が松茸が高い理由で、外国産が多く出回っている理由です。
一般市民には敷居が高すぎる松茸、いつかちょっとした贅沢で食べれる日はまだ遠いですね。
松茸の今年の相場は?
松茸は天然ものオンリーですから、その年の天候に左右されます。
夏の雨の量、日照時間、気温、さまざまなことが絡むので、今年どのくらいの量がとれるか、9月末までさっぱり解らないという事です。
また、日本の端から端まで収穫できますから、丹波で不作でも山形が豊作、という場合もあります。
もし、出始めが高くてもがっかりしないで、各地の状況を見極めましょう。
いまのところ、例年通りで価格は推移しています。
- 国産中クラス 1kg8万円~9万円
- 外国産中クラス 1kg9800円
もちろん品薄になると、お値段はもっと上がりますし、地域によっても違ってきますので今後の動向を見守っていきましょう。
まとめ
・中国産松茸と国産松茸の違いは『香り』『かさが開いているか』。
・松茸が高い理由は完全天然栽培だということ。
・今年の相場は例年通りかもしれないが、まだ不明。
という事が今回解りました、秋の味覚松茸今年の秋はどうなるのか注目です。
中国産も国産も、松茸自体に違いはありません。
もちろん、国産の方が香りも強いですけど、たんに収穫してから店頭に並ぶまで時間の違いです。
収穫したてなら中国産でも香り高く国産にも負けないと思います。
それに、中国産でも傘が開いたものが普通に流通していますので、それだけで見分けるのは難しいと思います。
中国産よりも、国産の産地偽装の方がよほど多いし、見分けるのも困難ですので、実際に香りや状態を見て、価格に納得出来れば購入する方が失敗しないのかもしれません。
なんて、偉そうに申し訳ありませんでした。