コンズイは、岩礁域に生息するナマズの仲間です。毒を持っています。
“ゴンズイ玉” とは、ゴンズイが竜巻のように群れた様子から名付けられたものです。
このゴンズイの集団行動の理由について追及していきます!
ゴンズイってどんな魚?
まずは、ゴンズイの生態について見ていきましょう。
体長:10~20cm
生息:沿岸の浅い岩礁域
生態:大きさの揃った個体同士で群れを作る、ヒレに毒針を持つ、
味:ウナギに似た味で美味
一般人にとってはあまり馴染みのない魚ですが、
よく釣りをする方は、”毒” については知っておかなければなりません。
ゴンズイは、その毒で漁師たちに嫌われ、”外道“と呼ばれる魚です。
ゴンズイの毒
毒針は尾ビレと胸ビレにあります。
泳いでいるときに刺されることはあまり無いですが、
釣り上げたときに手で掴んだり、誤って踏んだりして刺されるケースが多いようです。
刺されると、激痛・腫脹・呼吸困難等を惹き起こし、最悪の場合は死に至ります。
刺された場合には、至急病院へ!
ゴンズイが死んでもしばらくは毒針の毒は健在ですので、
ゴンズイを見かけたらとにかく触らないことです!
万が一刺された場合の応急処置としては、
毒を絞り出して、患部を50℃ぐらいのお湯に1時間ほど漬けると痛みが治まります。
ゴンズイ玉が成る理由
ゴンズイ玉てどんなの?という方はまずは下の動画を。
見事な濃密っぷりです。100匹ぐらいは居そうな感じ。
カメラが近づいて一旦散るかと思いきや、またすぐにゴンズイ玉に戻っていますね(゚Д゚)
ちなみに群れを成すのは幼魚だけのようです。
ゴンズイが群れる理由
- 外敵から身を守るため
- 集合フェロモンによるもの
(1) 外敵から身を守るため
毒を持つと言えどゴンズイは泳ぎが遅く、小さい幼魚のうちは外敵に襲われやすいです。
そこで密集な群を作ることによって、大きな生物に見せるのです。
まさに “スイミー” ですよね!?
個々の力は弱くても、束になれば食べられる確率はぐっと減るのです。
ゴンズイに限らず、集団行動は小さな魚が生き延びるためにとても役立つということです。
(2) 集合フェロモンによるもの
始めてゴンズイ玉を見たとき、私は
「どの個体がゴンズイ玉をコントロールしてるんだろ?」
と疑問に思いました。
あんなに濃密な群なのだから、個々の意志だけではあそこまで固まって行動できない、と。
しかし、実際にはリーダなどいません。
あの濃密な群の秘密は、フェロモンにあったのです!!
そもそもフェロモンとは、体内で生成される物質で、フェロモンを感じ取れる存在に本能的に行動を促すものです。
“集合フェロモン”は、仲間を引き寄せるフェロモン。
ゴンズイは仲間が分泌する集合フェロモンに引き寄せられて群を形成する。
これがゴンズイ玉が形成される理由です!
なるほど、これならリーダがいなくても群を維持できますね!!
ちなみに、ゴンズイを大きくない水槽に入れると群れを維持できないとか。
原因は、フェロモンが水槽中に散乱してゴンズイが混乱するから。
集合フェロモン…おもしろいですね!!
まとめ
- 毒針は尾ビレと胸ビレにある、猛毒である
- 刺されると、激痛・腫脹・呼吸困難を惹き起こす
- ゴンズイ玉が成る理由は、
(1)外敵から身を守るため
(2)集合フェロモンによって多くの個体が引き寄せられたため
以上になります!
いやぁ、ゴンズイの毒は怖いですねぇ。
私みたいな一般人は、魚が釣れたら喜んで魚に触ってしまいそうですから…。
ゴンズイの場合はそれだけでアウトです。ひどい(´・ω・`)
でもそんなゴンズイも、食材として優秀なんですよね。
しっかり、毒針を切り落とせば…ですが。
あまりお目にかかれませんが、食べる機会があったら是非!
最後まで見て頂き、ありがとうございました!!