金精軒といえば、知る人ぞ知る山梨県北杜市にある明治時代から続く老舗和菓子店。
そこで人気の銘菓「水信玄餅」をご存知でしょうか?
実はこの「水信玄餅」、ファンのあいだで入手困難なお菓子として知られています。
困難だと聞けばますます知りたい、食べたいと思うのが人情というもの。
そこで「水信玄餅」の秘密に迫ります。
(出典元:https://ja.wikipedia.org)
秘密は水
(出典元:http://sozai.yutorilife.com/)
金精軒がある山梨県北杜市は、南アルプス山の美しい景色ときれいで豊かな水の街として知られています。
とくにその水は、北杜市を「名水の里日本一」とまで言わしめるほど、澄み切っています。
水信玄餅はその水にほんのり甘みをつけ、寒天で固めたもの。
寒天を使ってはいますが、固体と液体のギリギリの境目を追究しているので、なんとも言えない「ふるふる感」「ぷるぷる感」にあふれいています。
いってみれば名水のゼリー。
透明感あふれる姿もまた清涼感にあふれ、なんともいえないさわやかさです。
これに黒蜜と国産のきなこをそえていただくのですから、たまりません。
水信玄餅を手に入れるなら
水信玄餅は清涼感あふれるお菓子ゆえ、販売は6月から9月の土曜日と日曜日のみ(祝日でも平日なら販売されません)。
繊細ゆえに持ち運ぶうちに形が崩れ、食感に変化が出てしまうことから、「お取り寄せ不可」「お持ち帰り不可」なのです。
つまり、金精軒の水信玄餅を食べたいのなら、実際に山梨県に足を運ぶしかありません。
一つひとつが手作りされているので、店頭に並ぶ数に限りがあります。
最近では9時の開店からわずかな時間で売り切れてしまうことが多いので、絶対に手に入れるには早くから並ぶ覚悟が必要です。
それでも、食べたい。
だからこそ、食べてみたい。
美しい水の郷が生んだ銘菓は、なんとも人の心を刺激します。
東京在住でも手に入れたいなら
「水信玄餅」の価格は1つ300円(税込価格。2016年7月現在)。
決して手が出ない価格ではありませんが、実際に店頭に行かなければ購入できないこともあり、気持ちに反して諦めモードになってしまう人も多いかもしれません。
それならば…自分で作ってみましょう。
〜レシピ〜
まずは製氷機を準備します。
金精軒の水信玄餅は半球体のシルエットですから、それに近いものを選んでみてください。
最近は100円均一ショップなどでも球形型の製氷皿が販売されていますので、それを利用するのも一手です。
材料は水、砂糖、寒天、黒蜜、きなこ。
ただ、シンプルな材料だけに素材の善し悪しがそのまま仕上がりに影響することは否めません。
水はミネラルウォーターを、それも南アルプス山系の水と同じ軟水にこだわって選びましょう。
素人では、寒天だと金精軒の「ぷるぷる感」がなかなか出せないので、今回はアガー(海藻とマメ科の植物が材料のゲル化剤)を使います。
水250gにたいして砂糖小さじ1、アガー2~3gを弱火で熱しながら混ぜて、冷蔵庫で1時間ほど冷やし固めるだけ。
このときにアガーがダマにならないように水を少しずつ加え、丁寧に混ぜるのがコツです。
食べる直前に黒蜜やきな粉を添えましょう。
幻の銘菓をさらにアレンジ
いくつか作ってコツをつかめたら、アガーの量を増やして歯応えをややアップしたり、逆に減らして「ふるふる感」をアップすることも可能です。
また、黒蜜やきな粉の代わりに小豆あんを添えたり、水に少量の抹茶をといたりしてもよいでしょう。
事前に作り置きできるので、おもてなしのお菓子としてもいいですね。
金精軒の『水信玄餅』は東京でも食べられる!?そのお値段はいくら??』のまとめ
1. 金精軒の『水信玄餅』は山梨県北杜市まで行かなくては入手できない
2.6月から9月の週末、開店前から並ぶつもりで行こう
3. 現地に行けない人は作ってみよう
4. シンプルなだけに素材にこだわって丁寧に作れば再現できるかも!?
南アルプスの名水が生んだ老舗の銘菓。
この夏、旅行がてら店舗を訪れてもいいですし、家庭で再現してもいいですね。
皆さんはどちらを選ばれますか?